スマートシティ 関連コラム

2012年8月23日

【クラウドが支えるスマートシティ】スマートシティ実現に欠かせないIT

宇都 正哲、木村 淳、高橋 睦/野村総合研究所
出典:ITpro Magazine 2010年秋号  pp.12-21
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

都市開発のキーワードは“Eco”

 旺盛な都市開発需要において、世界が共通に着目するキーワードがある。「環境(Eco)」だ。中東など資源保有国における都市開発では、エネルギー消費などあまり考慮していないような印象があるかもしれないが、むしろ資源国ほど環境に着目している。

 例えば、UAEのアブダビでは、“カーボンゼロシティ”を標榜する「マスダールシティ」の建設が進む。都市が排出するCO2をゼロにするという究極の環境都市である。中国でも、環境にやさしい都市、すなわちエコシティが新都市開発のデファクト(事実上の標準)スタイルだといっても過言ではない。600ある大都市のうち100カ所において、彼らが「生態城」と呼ぶエコシティを建設する構想を描く。

 こうした背景には、低炭素社会の実現という全世界的な目標がある。2010年3月に開かれた世界都市フォーラムでは、国連環境計画(UNEP)と、国連人間居住計画(UN-HABITAT)、世界銀行が、CO2排出量の共通の測定方法を公表した。人口や産業活動が集中し続ける都市において、温室効果ガス排出量削減は重要な課題なのだ。

 新興国においても、ポスト京都議定書に向けては、経済成長を担保しながらの温室効果ガス排出量抑制が大きなテーマになると想定される。一方で、急激な人口増加と都市化に対応するための、エネルギー源や水資源といったライフラインの確保が喫緊の課題だ。

 温室効果ガスの排出量の抑制と、人口増に伴うライフラインの確保の両立に向けては、可能な限りエネルギー効率を高めなければならない。新興国にとって高効率な都市の実現は、都市化を成長につなげるために必要不可欠である。

 都市の効率化は、先進国においても重要だ。人口停滞・減少の流れの中で、市民サービスの向上や都市の再構築など、成熟した社会に発展性と持続性をもたらすことが求められる。具体的には、都市機能の最適配置や既存インフラの更新・再生、さらには都市の課題解決を通じたQOL(Quality of Life:生活品質)の向上などである。

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