スマートシティ 関連コラム

2012年9月18日

【EVは米国で受け入れられるか】日産「LEAF」の大いなる挑戦(後編)

筆者:Phil Keys(米国シリコンバレー在住)
出典:日経エレクトロニクス 2011年9月19日号
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

突然の拍手に驚く

 Nissan社は2011年8月までに、アリゾナ州、カリフォルニア州、ハワイ州、オレゴン州、テネシー州、ワシントン州のみでLEAFを出荷している。ここシリコンバレーでは、毎日1~3台のLEAFを見かける。「LEAF人口」は結構高いように思う。実際、シリコンバレーではLEAFの所有者が集うオーナーズ・クラブが結成されている。

 2011年7月に、LEAFのオーナーズ・クラブ「SF BayLEAFs」の会合に参加してみた(図2)。今回集まったのは45台のLEAFと55人の会員。その多くは40代以上の男性だ。当然のことだが、技術業界で働いている人も多い。中には、かなり以前からEVの普及活動に関わっている人もいた。

図2 LEAFのオーナーズ・クラブ
2011年7月に開かれた、サンフランシスコ市周辺のオーナーズ・クラブの会合には55人の会員が参加した(a)。(b)はLEAFで使われている白熱電球型ランプをLEDに交換した例。(c)では、標準の120V対応EVSEを240V仕様に改造した。EVSEで利用できる白物家電用の240Vコードが無料で配られた(d)。

 自己紹介の際、筆者は今回の会合にオーナーの立場とは別に、記者として取材する目的もあると説明した。掲載する媒体は、「LEAFに搭載する部品などの開発に関わっている日本の技術者がよく読む雑誌」と説明したら、いきなり全員が拍手をしてくれた。LEAFが提供するユーザー体験を高く評価しており、それを実現した技術者に敬意を抱いているようだ。

白熱電球をLEDに自分で交換

 会合で話題になったのは、電力事業者の電気価格の設定やLEAFの運転手法、充電の戦略などであった。

 中でも特に盛り上がったのは、LEAFの改造に関する話題である。例えば、あるオーナーは、「(走行距離が気になる)LEAFに電力を多く消費する白熱電球型ランプは向いていない」と主張して、全てをLEDに交換する手法を説明した。

 また、カリフォルニア州のベンチャー企業が改造したEVSEも注目を集めた。日産がLEAF用の標準装置として提供している携帯型の120V対応EVSEを、240V仕様に改造する。こうすると充電時間を短縮できる。このサービスは、最安で239米ドル(1万8350円)で提供されている。

 Gartner社のKoslowski氏は、米国市場でLEAFが成功するかどうかは、中西部などもっと保守的な傾向が強い地域での販売動向を見ないと判断できないという。Nissan社はLEAFの2012年モデルの販売地域を、アラバマ州やジョージア州を含む9つの地域に拡大する計画を2011年7月に発表している。Koslowski氏が指摘する、EV普及に向けた本格的なテストは、これから始まる。

一覧へ戻る

メディアパートナー

  • FT
  • Bloomberg Businessweek
  • 人民網
  • 能源網
  • 環球雑誌社(新華社)
  • 瞭望周刊社(新華社)
  • サイゴンタイムズ

Platinumスポンサー

Goldスポンサー

Silverスポンサー

Bronzeスポンサー