スマートシティ 関連コラム

2012年10月16日

【クルマは電力インフラに】
第2回:高まるV2Hへの関心
FCVも再び表舞台に

狩集 浩志=日経エレクトロニクス
出典:日経エレクトロニクス,2011年8月8日号,pp.51-52
(記事は執筆時の情報に基づいており,現在では異なる場合があります)

原発100基分のFCV

 クルマが「電源」になるという意味では今後、熱い注目を集めそうなのが燃料電池車(FCV)である。FCVといえば、2000年代初頭に「次世代のクルマの本命ではないか」と期待されたが、今では電気自動車(EV)やプラグイン・ハイブリッド車(PHEV)に主役を奪われている。

 だが、FCVは再び表舞台に戻ってきた。その象徴が、国内の大手自動車メーカー3社(トヨタ自動車、日産自動車、ホンダ)と、水素供給事業を予定するエネルギー企業10社が2011年1月に発表した、FCVの2015年の国内市場導入と水素供給インフラ整備に向けた共同声明である注1)。この共同声明によって、日本では「水素スタンドの整備をまず始めて、2015年からFCVを市場投入していく」というシナリオが自動車メーカーとエネルギー企業の間で共有された。

注1) 水素供給事業者となる10社は、JX日鉱日石エネルギー、出光興産、岩谷産業、大阪ガス、コスモ石油、西部ガス、昭和シェル石油、大陽日酸、東京ガス、東邦ガス、である。

 調査会社である富士経済はFCVの動向について、2025年に約160万台まで国内市場が拡大すると予測している。FCVには70k~100kWもの発電能力がある燃料電池を搭載しているため、累計の発電能力は2025年に1億kWを超える。これは、およそ原発100基の出力に相当する。

 もちろん、FCVの燃料電池を24時間フル稼働させると、燃料電池が劣化する問題が生じてしまうだろう。それでも、緊急時や電力不足の際に数時間ほど自分の家庭の電力を賄うくらいは十分に可能である。ホンダ 代表取締役社長の伊東孝紳氏は、FCVを強力な発電源として車両開発を進めることを明らかにしている。

一覧へ戻る

メディアパートナー

  • FT
  • Bloomberg Businessweek
  • 人民網
  • 能源網
  • 環球雑誌社(新華社)
  • 瞭望周刊社(新華社)
  • サイゴンタイムズ

Platinumスポンサー

Goldスポンサー

Silverスポンサー

Bronzeスポンサー