スマートシティ 関連コラム

2012年10月18日

【決め手は位置情報】
[守る]防災意識の高まりで需要が拡大

河合 基伸、高橋 史忠=日経エレクトロニクス、Phil Keys=シリコンバレー支局
出典:日経エレクトロニクス 2011年3月7日号
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

 同社の監視システムは、GPS信号の搬送波を使うスタティック法を用いて地面の水平/高さ方向の変位を測る。正確な位置を提供する基準点用のGPS計測器を基に、複数のGPS計測器の相対位置を表わす情報を30秒に1回計測し、通信装置に集約する。このデータを主にインターネット経由で監視センターの解析サーバーに送り、過去のデータを参照しながらmm単位で斜面の変位を算出する仕組みだ(図1)2)

参考文献2) 岩崎ほか、「GPSを利用した斜面監視サービス(shamen-net)の開発と成果」、『平成21年日本地すべり学会関西支部シンポジウム「斜面健康の診断の可能性」講演集』、pp.17─30、2009年.

図1 GPSで土砂災害を未然に防ぐ
国際航業が提供する斜面の監視サービス「shamennet」の概要。計測現場に設置した複数のGPS計測器で測ったデータを使い、解析サーバーで地面の変位を解析する。土砂災害の予兆などの緊急時にはメールや電話で顧客に知らせる。GPS計測器は古野電気と共同開発した。

 顧客にはWebサービスで解析情報を提供し、監視センターで発見した異常は即座に通報する態勢を整えている。現在、高速道路脇の斜面やダム、地滑り地など全国約100カ所で1000台ほどのGPS計測器が稼働している。この数は2年前のほぼ2倍だ。

レーザ・スキャナーで3次元計測

 1980年代後半からGPS測位による地盤監視の研究に取り組む京都大学 防災研究所 准教授の福岡浩氏は、「従来は土砂災害の被害が起きてから対応策を考えることが多かったが、ここにきて予防の重要性が増している」と指摘する。

 同氏の研究グループは2007年7月の新潟県中越沖地震後に、GPS測定器による被災地の地盤観測を実施した。その際には半年間に5cmほどの地面の動きを認め、大規模な地滑りを未然に防ぐ対策を打ち出した。「地面は通常動かないのが当たり前で、cm単位で動くのは異常だ。こうした予兆を観測できれば、大規模な被害の前に対策を講じやすい」(同氏)。

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