Smart City Week 2012 会場速報

2012年11月2日

【SCW2012】「スマートシティ事業の立ち上げには中小企業を巻き込め」ABBのスマートグリッド責任者

 スイスのABBでスマートグリッド事業を牽引するJochen Kreusel氏が11月1日、「Smart City Week 2012」の国際会議に登壇し、「【グローバル展開の要諦】スマートシティの今、ストックホルムでのスマートグリッドプロジェクトから」と題して講演した。同氏は、「公益事業者や政府に加え、中小企業を巻き込み一般消費者の行動とバランスを取ることが、スマートシティ関連ビジネスを創造するうえで重要だ」と指摘した。

 Kreusel氏は、ABBがスウェーデンのストックホルムで取り組む「ロイヤルシーポートプロジェクト」を紹介した。同プロジェクトは、(1)Active House、(2)Smart Grid Lab、(3)Grid Development、(4)Shore to Ship Power Supply、(5)Royal Seaport Information Management System、(6)Market Conceptの6つの活動で構成されている。

 このうち、一般消費者との関係が深いのが、(1)Active Houseである。これは消費者にエネルギー消費量を伝え行動パターンの変化をうながすことで電力需要を抑える、いわゆるデマンドレスポンス(需要応答)のための活動だ。長期的には仕組みを自動化し、消費者行動や電気自動車(EV)の蓄電池の充放電をセンシングし、地域間のEMS(エネルギー・マネジメント・システム)に発展させる。

 そこでは、消費者の協力を得ることはもちろん、「アグリゲーターなどのサービスプロバイダー、あるいは各種センサーや充電サービスを提供する企業とも連携しなければならない」(Kreusel氏)。

 ロイヤルシーポートプロジェクトでは当初、消費者の意見を聞いてビジネスモデルを構築しようとした。しかしKreusel氏によれば、「実際にデマンドレスポンスを実施する段になり、消費者の声だけでは足りないことが分かった」。できるだけ多くの企業に参加してもらい、「知恵を出し合うことが必要だ」(同)という。

 そこでプロジェクトの進行に合わせて、中小企業へも門戸を開くようにした。結果、関わる企業が増えるにつれ、ビジネスを考える上で重要な視点も増えた。Kreusel氏は、「視点の増加がビジネスの立ち上げに役立っている」と強調した。

(菊池 珠夫=日経BPクリーンテック研究所)

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