Smart City Week 2012 会場速報

2012年11月2日

【SCW2012】スマートシティの標準化は共通言語を生み出しインフラビジネスを加速

 日立製作所の地球環境戦略室 主管技師長である市川 芳明氏が11月1日、「Smart City Week 2012」の国際会議「【リアルビジネスの胎動】事業化の課題と解決策」に登壇し、スマートシティに関する国際標準化動向について講演した。同氏は、スマートシティの定義が、国や企業、あるいは人によって異なり、統一した議論ができていない現状に触れ、標準化の重要性を訴えた。

 スマートシティを対象にした国際標準化活動は現在、日本の提案とフランスの提案が融合され、IEC(国際電気標準会議)とISO(国際標準化機構)が連携する形で進んでいる。

 多くの要素を含むスマートシティについては、その概念が乱立している。例えば、国際連合は「Sustainable Cities」、APEC(アジア太平洋経済協力)は「Low Carbon Model Town」、EU(欧州連合)は「Smart Cities」と、それぞれ異なる言葉で語っている。

 IEC/ISOの標準化活動では、「スマートシティを「都市の運用」と「インフラ」の2レイヤーに分け、インフラレイヤーに絞って標準化を進める」(市川氏)。インフラとしては、情報通信、エネルギー、交通システム、廃棄物処理、上下水道の5つを取り上げる。

 概念と同様に、スマートシティを巡る指標も複数ある。例えば、独シーメンスの「Green City Index」や、世界銀行の「GCIF」、日本の「CASBEE-City」などだ。ただ、「これらの指標に共通するキーワードを抜き出すと『高度技術』『都市の利便性』『環境適合性』の3つが挙がってくる」(市川氏)。そこで標準化は、これらに沿って進めるという。

 スマートシティの標準化活動におけるポイントを市川氏は、「技術的な尺度は決めるが、目標数値は決めないところ」だと話す。その理由は、「都市の価値基準は国や地域によって異なるため」(同)である。また、都市のライフサイクルを考えれば、その目標数値は時代によって変わることも理由だ。

 活動計画では、2013年春に第1ドラフトがまとめられ、同年7月には発表になる予定だ。標準化により共通の言語・尺度でスマートシティのインフラについて議論できるようになれば、国際的なインフラビジネスがより活発になりそうだ。

(菊池 珠夫=日経BPクリーンテック研究所)

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