スマートシティのコンセプトを具体化するための第一歩に

 Smart City Week 2012の開催・実行内容は、自治体や企業の有識者からなる「アドバイザリーボード」と「ステアリングコミッティ」によって検討・議論され、決定されています。プログラムの位置付けや、国際会議などに招聘するキーパーソンの選定などを通して、新たなスマートシティを描き出すための視点や解決策を提示したいと考えています。

 昨年のSmart City Week 2011では、スマートシティプロジェクトの現状について日本や欧米、そして新興国の講師の方々から貴重な情報提供があり、それを踏まえて「新スマートシティ宣言」を世界に向けて提言しました。

 Smart City Week 2012では、実ビジネスの段階へと進んでいくスマートシティビジネスの具体例や目指す方向、スマートシティ市場におけるビジネスモデルについて、世界中のスマートシティに関わるキーパーソンや政府・自治体関係者とともに、徹底的に議論したと考えます。同時に、日本の都市復興の姿を世界に向けて発信する場になることも願っています。

 アドバイザリーボードとステアリングコミッティのメンバーは以下の通りです(五十音順、敬称略)。

アドバイザリーボード(6月5日時点)

  • 信時正人

    横浜市 温暖化対策統括本部環境未来都市推進担当理事

  • 石川要一

    豊田市 総合企画部専門監(兼環境モデル都市推進課長)

  • 松岡俊和

    北九州市 環境局環境未来都市担当理事

ステアリングコミッティ(氏名五十音順)

  • 秋本 学

    清水建設 担当部長 ecoBCP推進室 兼 技術戦略室

    スマートシティとは、ICTや環境配慮技術を活用し、サスティナブルで効率的な社会システムやライフスタイルを構築することで、市民のクオリティオブエコライフ(QOEL)の向上を実現するまちです。社会システムの成熟度により、各国のスマートシティの基本軸は異なります。日本の場合は、レジリエント、エネルギー対策、ウェルネスが基本軸になっていくと思います。

    清水建設では、平常時の快適性向上と省エネ・節電対策、非常時のエネルギーの自立性確保と事業継続対策を兼備した施設・まちづくりを推進しています。

    今回のテーマであるリアルなスマートシティ構築のためには、継続性、経済性、Well-beingの実現が重要です。市民、自治体、事業者の三位一体で継続的にタウンマネジメントを行う仕組みが必須です。エネルギーマネジメントも含め、そこから提供される種々のサービスには、市民、自治体、事業者ともに経済的なメリットを享受できるモデルや制度が必要となります。スマートシティにより、市民のWell-being(QOELの高い幸福な状態)が実現されれば、その構築・拡張に一層のドライブがかかります。

    Smart City Week 2012が、来場者のみなさま方それぞれの課題解決のヒントになり、現実的なスマートシティ実現に向けて発進されますよう期待しています。

  • 石崎健史

    日立製作所 社会イノベーション・プロジェクト本部 ビジネスリレーション推進本部 企画部 部長

    スマートシティと聞いてどのような街をイメージされるでしょうか。街に住む人にとっての利便性と、環境に配慮した都市インフラとのバランスがとれていること。成長する経済活動を通じて街全体が持続的に発展していくこと。自然災害への備えなど、安心・安全な仕組みが整備されていること。さまざまな観点からの議論や提案、が行われています。

    日立では国内、海外で多数のスマートシティ事業にかかわりながら先進技術の実証活動等を推進しており、新興国等でのプロジェクトへの参画を通じてスマートシティの夢と現実の両面を体験して参りました。

    このたび開催されるSmart City Week2012は、日本と世界の各地で先進的なまちづくりの取組みを推進されている市民、企業、自治体等の関係者のみなさまが一堂に会する交流の場です。活発な議論とネットワーク作りを通じて新たな価値創造に貢献できるようなイベントになれば幸いです。

  • 岡村久和

    日本IBM スマーターシティ事業 部長

    企業の成長によって作り上げられてきた都市や国家が、地球温暖化防止や高齢化問題など企業活動とは別の観点からの転換期を迎えている。それをより良い社会システムと呼ぶのか、よりスマートなスマーターなのかの議論はあっても、企業が社会と連携して進めていくことに間違いはない。

    「Smart City Week 2012」として2年目を迎えるに当たって、特に連携した実行に注力して、この大きなイベントを通して多くのみなさんと話していきたいと考えています。今回は各国商工会議所などとの直接交流会なども企画しています。講演を聴くだけではない参加型・実行型の本イベントに是非ご参加お待ちしています。

  • 川路 武

    三井不動産レジデンシャル 開発事業本部商品企画室商品企画グループ 兼 総務部環境推進グループ主査

    2011年の東日本大震災以降、様々な社会システムの継続性(サスティナビリティ)を見直す機会が様々な場面で行われました。当然ながらエネルギー問題についても、いろいろな観点で議論がなされています。いまやスマートシティという言葉は、街づくりやインフラ作りに携わる一部の関係者の言葉ではなく、一般用語になりつつあります。

    しかしながら、実際に住宅を通してスマートシティというフィールで、対お客様の商売をしている我々が感じていることは、「スマートシティが顧客に何の価値をもたらすか?」を明確に語れていないという事実です。求められる時代背景や情勢とは別に、シティとの名を冠する以上、そこに住む人々に対する付加価値というものを明確にすることが待ったなしの段階にビジネスの現場はきています。

    Smart City Week 2012に集まる多くの方の知恵や経験が、互いに共鳴し合い、世界に先駆けた日本のスマートシティにおける顧客価値が明確化さることを願っています。

  • 佐藤信利

    明電舎 支配人 スマートグリッドプロジェクトリーダー

    スマートシティを実現するにはエネルギー、情報通信、交通、水処理、医療などの多種多様な分野での協力が必要です。これらの分野の中でも、重電会社である明電舎では、得意分野であるエネルギー分野において貢献すべく、21世紀初頭から新エネルギーを含む分散型電源の活用(μGRIDなど)に取り組んできました。

    2011年の東日本大震災以来、被災地および被災地以外でも地域エネルギーシステムに対する思いが高まってきています。今までイメージ先行気味であったものがリアルに実現性を問われることになりました。これからは、今まで進めてきた各種実証試験の成果を活用し、各分野の方々と協力すべく、いろいろな方々と議論を深め、新しいエネルギーシステムの実現に向けて努力していきたいと考えています。

  • 名倉 直

    横浜市 温暖化対策統括本部プロジェクト推進課長

    横浜市は2011年12月に、国から「環境未来都市」として選定されました。環境問題だけに限らず、超高齢化社会にも対応した「誰もが暮らしたいまち」「誰もが活力あるまち」を目指しています。「Smart City Week 2012」が考える「スマートシティ」は、その街に実際に暮らす市民、事業を営む事業者のみなさまが生活の中で「安全」や「安心」を感じることのできる街であり、まさに「環境未来都市」そのものとも言えるのではないでしょうか。

    このイベントを通して、世界中のより多くの人々に横浜の目指す「環境未来都市」=「スマートシティ」についての理解が深まることを強く期待しています。

  • 藤井康弘

    パナソニック エコソリューションズ社 まるごとソリューションズ本部 副本部長

    私たちパナソニックでは創業100周年にあたる2018年に、エレクトロニクスNo1の環境革新企業となるべく、あらゆる事業活動において環境に軸足をおき事業展開しております。その一環として環境共生型街づくりプロジェクト「Fujisawa サスティナブル・スマートタウン」も、14年春の街びらきに向けパートナー企業各社とともにパナソニック全社あげて推進しています。

    世界でも数百のスマートシティプロジェクトが動いています。その街づくりは、各国のエネルギー事情や生活習慣によりさまざまです。そこでは住民の方々はもちろん、産官学連携、企業コンソーシアムなどコンセプトを共有したパートナーシップが不可欠です。昨年に続く「Smart City Week 2012」が、世界各国から集まるみなさまと、スマートシティのあり方や進むべき方向について議論を深める絶好の場となることを期待しております。

  • 宮崎達三

    日本電信電話 理事 研究企画部門 エグゼクティブプロデューサ

    横浜地区でスマートコミュニティの実証事業が積極的に推進されています。一方、今年に入り、いよいよ復興被災地でスマートコミニティ導入事業が始まりました。復興地域では高効率、コンパクトな街づくりをコンセプトに住民の方々や自治体、大学、企業の方々と連携し推進協議会を立ち上げ取り組んでいます。ここではエネルギーだけでなく、介護や医療などの行政サービスも含め、総合的な街づくりについて議論しています。その中でも最も大きな課題はスマートコミュニティのビジネスモデル作りであり、事業を運営するには相当な検討が必要です。

    現在、各市町村でさまざまな運営ビジネスを検討していますが、産学官民の連携が重要です。また、他社との連携や新しいビジネスモデルの開発も重要になります。さらにエネルギーサービスだけでなく、ICTを活用した見守りサービスやお買い物サービスなどの住民サービスも組み合わせて街づくりの計画を考えねばなりません。先行している横浜地域実証事業をうまく活用して、全国で望まれている、エネルギーの地産地消や高齢化社会への対応などのサービスを展開するのがベストです。

    最後にスマートコミニティの取り組みは、2012年より本格化していきます。「新たな都市、街づくり」はこれからが本番です。横浜市や復興被災地で具体的な取り組みが開始され、日本国内はもちろん、世界にも展開し、グローバル市場で注目される取り組みとなればと考えています。横浜発の取り組みを世界に発信していければと考えています。

  • 山岸憲一

    富士通 スマートシティ推進本部 本部長

    人口増加・都市化・環境などに関連する様々な問題に世界は直面しています。一方、国内では、少子高齢化や長引く不況に対して新たな経済成長戦略の模索など、従来の課題に対する解決に加え、東日本大震災以降、安心・安全でより良い生活・災害に強い持続可能な街づくりが求められています。

    富士通は「ICTによる持続的な社会価値の循環と変革を創出」をスマートシティのコンセプトとしています。具体的には「社会インフラのスマート化をICTで実現すること」に加えて「地域の課題を、地域とともに考え解決すること」を目指し、スマートシティの主役である地域に暮らす住民の生活向上と地域の産業と雇用の創出に貢献していきます。

    実現のカギとなるのは、ビジネスプロデュース、フィールドイノベーション、様々な業種に対するICTソリューションであり、富士通が保有するこれらの力を駆使して、各地域で事業を展開していきます。

  • 雨倉由明

    三井住友銀行 プロジェクトファイナンス営業部 成長産業クラスター室 上席推進役

    新興国においては、バス・地下鉄などの交通網、上下水道網、ゴミ処理システムなどの社会インフラの整備を待たずに都市化が進行するケースがあります。無秩序な拡大は、地域にとって有形・無形のコスト増加につながります。日本の経験・技術を活かし、広い視野・長期的な視点で新興国の都市作りをサポートすることが、相手国と我が国の双方にとって大変意義があることだと考えます。

    スマートコミュニティがサスティナブルであるためには、市場に支持されるサービスの提供が必要となります。そのためには、相手市民・地域に耳を傾け、真のニーズを把握しなくてはいけません。製品・技術ではなく、事業・サービスそのものを求めているケースも多いでしょう。「Smart City 2012」を通じて、民間・公共の両セクターが一丸となってニーズをとらえ、課題解決にむけた議論が深まることを期待いたします。

  • 上田昌則

    日産自動車 企画・先行技術開発本部 エキスパートリーダー
    (2012年8月まで)

    電気自動車(EV)はクリーンなモビリティに留まらず、蓄電機能を備えていることから、社会のエネルギーインフラとして活用できます。日産自動車は2010年12月よりリーフの販売を開始し、グローバルに展開しています。常時接続の専用ITシステムで集約されたお客様の使用データによると、車は1日の9割以上の時間は駐車しており、車としての使用を損なわず、駐車中のEVを蓄電池として活用できる高い可能性をもっています。

    2012年6月に発売した「Leaf to Home」システムでは、EVに貯めた電力の出し入れが可能になり、電力のピークシフトや再生可能エネルギの有効活用につながります。まさにEVによるエネルギーマネジメントはリアルなビジネスのステージへ移行しつつあり、スマートシティへの貢献が期待できます。

    「Smart City Week2012」では、スマートシティに関する世界の知見と情報を共有化するとともに日本での先進的な取り組みを提言・発信する場です。スマートシティの基本となるクロスボーダー、クロスインダストリーの観点で、さらなる取り組みの加速につなげられることを期待しています。

  • 金森聖一

    JFEエンジニアリング 総合研究所 開発企画部長

    昨年度、初めて開催されたSmart City Week2011では、「主役は市民と企業」や「目的は市民の生活の質向上」など、他でも引用されるような素晴らしい新スマートシティ宣言が出されました。

    JFEエンジニアリングはまさしく、新スマートシティ宣言を具現化し、環境都市を築く社会インフラを作り続ける会社として、数多くの環境商品による環境都市づくりを提案しています。しかしながら一企業では限界もあり、政府、自治体と一体となって国内外のスマートシティ実現に総力をあげて望むことが必要であると思います。

    「Smart City Week 2012」は、日本の誇る素晴らしい技術を紹介する場であると同時に、海外からも有識者を招いて環境都市実現に向けたディスカッションの場でもあります。世界中のスマートシティに関わる人が集う場になるように協力していきたいと思います。

  • 近藤晴彦

    日産自動車 企画・先行技術開発本部 技術企画部 主管

    日産自動車は2010年12月に電気自動車(EV)「日産リーフ」の販売を開始しました。EVはクリーンなモビリティーというだけではなく、車載バッテリーを用いることで、エネルギー・マネージメントへの活用が可能です。2012年に発表した「Leaf to Home」は、その第一歩であり、EVに貯めた電力を家庭で使う、いわゆる“Vehicle to Home”が、まさに現実のものになりつつあります。クリーンなモビリティーと、エネルギーのスマートな活用において、EVはスマートシティの重要な要素としての貢献が期待できます。「Smart City Week 2012」では、スマートシティに関する世界の知見と情報が一堂に集まります。ここで共有された知識と情報が相乗効果を生み、リアルビジネスへ向けた取り組みが一層加速することを期待しています。

  • 杉山郁夫

    日建設計シビル 取締役 / 名古屋大学客員教授

    現在では、自動車やカメラなどの工業製品はマイクロコンピュータなくしては成り立たない状況にある。さらには、それらをネットワークした全体制御により、製品の機能が格段に向上し、この変化に対応できない企業は駆逐されてきた。その波がさらに家庭、工場および都市活動に及びつつあり、それらを包括する言葉がスマートシティである。スマートシティは先進国のためだけの先端技術ではない。経済や都市が拡大し、資源・エネルギーの消費が増加する新興国にこそ必要である。パイロットプロジェクトはスマートシティ実現への契機に過ぎず、先進国、新興国に関わらず、スマートシティがビジネスとして持続するかが問われる厳しい時代が始まった。

    「パイロットからリアルへ」というメッセージには、我々の生活の質を低下させることなく、資源・エネルギーの消費量を削減できるかも知れないという期待と、上述した厳しい競争時代へ突入したという自覚が込められている。

  • 橋本 徹

    横浜市 政策局共創推進室共創推進課担当課長 国際技術協力課担当課長

    日経BP社が中心となり、日本を代表する企業、そして横浜市も特別協力をする本国際会議「Smart City Week」も2回目を迎え、会議の内容、後援をいただく組織など広がりを見せてきたと思います。

    2012年は、日本の技術・知見をより多くの国外の方に見ていただくべく、告知活動を進めてきたいと思います。関係者のみなさまにおかれましては是非、それぞれがお持ちのネットワークを活用し、国外の方に横浜を訪れていただく機会を共に創っていただきたく、お願い申しあげます。

  • 丸山竜司

    東芝 スマートコミュニティ事業統括部長

    『人と、地球の、明日のために。』これは東芝グループの経営理念です。スマートコミュニティ事業に携わり最近感じるのは、正しくスマートコミュニティの目指す姿なのではないのかということです。

    創エネ・蓄エネ・省エネの取り組みは、地球環境に優しい仕組みであり、交通、ヘルスケア、水などの最新のソリューションが快適、便利、安心・安全な街づくりにつながり、一人ひとりのためになり、それらが持続可能な社会を実現し、明日のためになる。

    当社は、経営理念と合致する、このスマートコミュニティ事業に先進的に取り組んでいます。既に、国内外で多くのプロジェクトに関わり、さまざまな国や地域のさまざまなローカルニーズに対応し、スマート化を検証・実証している実績があります。その知見・ノウハウを活かし、人と地球と明日のために貢献していきます。

  • 柳谷圭介

    日本電気 ビジネスインキュベーション本部 スマートシティ推進室長

    都市やそこに住む人々の生活環境は変化し続けます。まず都市を建築する段階、次に都市の設備が整って人々の生活の充実を目指す段階があり、その先には、人々が都市に長く住むことで新たに発生するさまざまな課題を乗り越え、都市を再構成する段階があります。

    NECは、ICTの技術を都市の進化に活用することで、都市生活のクオリティを世代を超えて確保し、環境と共生し、安心・安全で永続性のあるスマートシティ=『進化する都市』の実現に貢献していきます。そのために、街全体の状況・変化をセンシングし、将来を予測して先手を打って対応するICTの仕組みを提供します。

    「Smart City Week 2012」は、さまざまな団体、自治体、企業の立場からスマートシティの課題や取り組みを、より具体的に理解・議論・交流できる素晴らしい機会です。スマートシティにおけるICTの役割やこれからの期待について、みなさまと議論できることを楽しみにしています。

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