主催者あいさつ

一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)
会長 岡村 秀樹

一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)会長 岡村 秀樹この度は、当協会が主催致します「東京ゲームショウ2016」にご来場を賜り、誠にありがとうございます。

一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)は、1996年に家庭用ゲームメーカーを中核とする業界団体として発足し、今年で設立20周年を迎えることになります。また、当協会の発足にあたっての記念行事として開催された「東京ゲームショウ」は、本開催で26回目を数え、内容、規模ともに、ゲーム産業の最新情報を発信する世界有数のゲームショウになるまで成長して参りました。

当協会発足からの20年間を振り返りますと、技術革新の流れが非常に速いゲーム産業において、大きな節目となるタイミングが幾度かございましたが、特にここ数年間は従来のゲーム産業の枠組みを超えてユーザーの裾野や遊び方が飛躍的に拡がった点で大きな変革期となったと思います。ネットワーク技術の急速な発展に伴い、多種多様のゲームコンテンツが家庭用ゲーム機のみならずスマートフォンに代表されるスマートデバイスを通じて提供される時代が到来したことで、ユーザーはいつでもどこでもゲームコンテンツに接することが可能となっただけでなく、ネットワークを通じて世界中のユーザーとインタラクティブな遊びを共有することが出来るようになりました。まさに、国境、世代、ハードウェアなどの多くの壁を超え、様々なハードウェアを通じ一つの世界観のゲームをプレイすることが出来る時代となり、当協会が発足した20年前の様相を思い起こせば、現在のゲーム産業の姿は、隔世の感がございます。

こうした時代の趨勢も踏まえ、今年の「東京ゲームショウ2016」のテーマは「エンターテインメントが変わる。未来が変わる。」と掲げました。これまでゲーム産業は技術革新を経る度に大きく成長して来ましたが、このテーマには「新たな技術がもたらすイノベーションを通じて、新たなエンターテインメントの価値を創出し、未来を変える」という強い想いを込めております。一例ではありますが、昨今、大きな盛り上がりを見せているVR(ヴァーチャル・リアリティ=仮想現実)や、AR(オーグメンテッド・リアリティ=拡張現実)といった新たな技術を活かしたゲームコンテンツが、世の中に対して新たなエンターテインメント価値を提供し、新たなエンターテインメントの楽しみ方が創造されていくのではないかと期待しています。

「東京ゲームショウ2016」では、CESA20周年企画、各種ビジネスセッション、VR企画やお子様向け企画など多種多彩な企画を用意し、出展社数は過去最高であった昨年を上回る規模での開催となります。 これもひとえに、ご後援を頂きました経済産業省、当協会会員、出展社、関係者の皆様の多大なるご支援、ご協力の賜物と厚く御礼を申し上げます。

また、当協会では、ゲームを文化として捉え、優れたゲームソフトを発表、表彰する「日本ゲーム大賞」を主催しております。 当産業の発展に貢献した「人物」に贈られる「経済産業大臣賞」、昨年度の優れた作品を表彰する「年間作品部門」、未来のゲームクリエイターが制作したオリジナルの作品を対象とした「アマチュア部門」、そして「東京ゲームショウ2016」にて展示、発表された未発売作品の中から今後が期待される作品を表彰する「フューチャー部門」の発表授賞式を、会期中3日間に亘り開催いたします。 毎年、数多くリリースされるゲームソフトの中から選ばれた「日本ゲーム大賞」受賞作品とそれらを制作したクリエイターを表彰する発表授賞式にぜひご参加頂き、エンターテインメントの素晴らしさと可能性を実感して頂ければと思います。

プラットフォームの垣根はもちろん、ビジネスの国境もなくなってきている昨今、 あらゆるプラットフォームがあつまる東京ゲームショウは、世界におけるビジネスの場としてはもちろんのこと、エンターテインメントの魅力と可能性を実感できる場として、 益々重要な役割を担っていくものと自負しております。 今後も当産業の発展ならびに日本経済の更なる発展に寄与して参る所存ですので、皆様方の変わらぬご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

日経BP社 代表取締役社長 新実 傑

日経BP社 代表取締役社長 新実 傑東京ゲームショウ(TGS)が20周年の節目を迎える年に、日経BP社が共催として関わらせていただけることを光栄に存じます。当社は2002年から共催者として参画し、今年で15年目になります。この間、さまざまなプラットフォームが登場し、ゲームの表現力が劇的に向上しただけでなく、ネットワークやスマートデバイスの活用により、新たなゲームの楽しみ方が生まれ、ユーザー層も拡大を続けてきました。

TGSは開催規模が年々大きくなり、出展分野も広がっています。出展社数は昨年の480社から大幅に増えて612社を数え、過去最多を更新しました。このうち過半の347社が海外からの出展です。世界のゲーム産業におけるTGSの重要性が高まっていることを実感しています。

今年は「VR(バーチャルリアリティ=仮想現実)元年」ともいわれており、関連するハードウェアやコンテンツに注目が集まっています。TGSでも「VRコーナー」を新設し30社以上が参加するほか、一般展示やインディーゲームコーナーでもVR関連製品・タイトルが多数出展されます。いま、もっとも新しいVRコンテンツを楽しめる場所がTGS2016だといっても過言ではないでしょう。

20周年を記念して会場内に設置する主催者企画「エンターテインメントの未来」では、VRの先にやってくるエンターテインメントの姿を提示します。身体感覚とデジタルゲームが融合した新たな遊びを、現在研究が進む最先端技術とともにご紹介します。

日経BP社は、こうした主催者プログラムや各種講演に各媒体が企画協力するとともに、日経グループを挙げてTGS2016のニュースを世界に向けて発信してまいります。

TGS2016にご参集いただいた世界のゲーム関係者やユーザーの皆様が、新たな技術やコンテンツに触れ、交流を深めていただくことを願っています。 また、TGSの開催にご協力いただきました関係者、関係団体の方々に厚く御礼を申し上げます。

経済産業省 商務情報政策局長 安藤 久佳

経済産業省 商務情報政策局長 安藤 久佳東京ゲームショウ(TGS)が20周年を迎えられ、今年も盛大に開催されますことをお慶び申し上げます。

我が国のコンテンツは、日本の文化、魅力を世界に伝える「クールジャパン」の代表であり、その中でもゲームは、魅力的なキャラクター、手に汗握る臨場感と壮大な世界観によって、世界中で広く親しまれています。最近では、スマートフォンをはじめとする新たなデバイスの急速な普及もあり、ゲームは世界各地で社会現象になるほどの盛り上がりを見せています。

このTGSがスタートした1996年にゲームに親しんでいた子どもたちも、今では、大人となり、また親の世代となって子どもたちと一緒にゲームを楽しむようになりました。このような世代を越えたエンターテインメントを創り上げたTGSと、永年に渡りそれを支えてこられた歴代の関係者のご努力に深く敬意を表する次第です。

政府が掲げるクールジャパン戦略においても、ゲームなどコンテンツは中核的な存在として位置づけられており、本年6月に閣議決定された「『日本再興戦略』改訂2016」では、コンテンツを軸とした新たな技術・手法を用いた文化発信・市場拡大に取り組むとされています。経済産業省としましても、「コ・フェスタ」(JAPAN国際コンテンツフェスティバル)による海外情報発信や、コンテンツの現地化やプロモーションの支援に取り組んでいます。

また、TGS2016では、VR(Virtual Reality)やAI(人工知能)が大きく取り上げられると聞いています。VR技術の進展や、IoT(Internet of Things)、AI(人工知能)の活用は、あらゆる産業に創造と革新をもたらしますが、それはゲームにおいても例外ではなく、ゲームの楽しみ方を大きく変えるものであると考えられます。TGS2016のテーマでもある「エンターテインメントと未来が変わる」契機となることを期待しております。 最後になりましたが、TGS2016の成功と、ゲーム産業・エンターテインメント産業の更なる発展を心よりお祈り申し上げます。

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