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計測・制御から応用分野にいたる最新の技術トレンドを紹介します。
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※専門カンファレンス/チュートリアル受講料には、11月7日、8日は「日経エレクトロニクス」、 11月9日は「日経ものづくり」の半年間購読料金が含まれます。 なお、既に各誌をご購読中の方は半年間購読を延長させていただきます。
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C1 バイオ・医療で進む新計測市場
光トポグラフィの創発からウェアラブル光トポグラフィまで
(株)日立製作所 基礎研究所小泉フェロー戦略プロジェクト 主管研究員 牧 敦 氏 脳機能の計測は,解剖画像では得られない重要な知見を導き出せる意味のある計測方法論である。そこで「脳を測る・分かる」ことができる光トポグラフィ技術を開発してきた。この技術は「脳を守る」ために,神経性発作の焦点決定法・言語有意半球の同定・リハビリテーションのモニタ・精神疾患の診断支援法など臨床分野で使われ始めている。次の応用展開としては,脳の発達・学習の理解を深め「脳をはぐくむ」ための方法論を構築することを目指している。その端緒として生後間もない新生児の視覚野の活動や母国語を弁別できることを,光トポグラフィを用いて脳科学的に明らかにした。ここまでの研究では,従来の脳科学的手法を踏襲し,実験室内や臨床現場のようなできるだけ静的な環境下で計測を対象としてきた。しかし,日常生活のような動的な環境下での脳機能計測こそ究極の目標である。この日常生活環境下における脳計測を実現する「ウェアラブル光トポグラフィ」の開発の経緯と応用を紹介する。
市場広がるノート型超音波画像診断装置 −ユビキタス超音波診断装置−
GE横河メディカルシステム(株)執行役員 クリニカルシステム ジャパン 東泉 隆夫 氏 ここ10年間のハードウエア技術の目覚しい進歩が,装置の小型化を加速し「ノート型PCサイズの超音波画像診断装置」が市場に導入されるようになってきた。従来,小型のものは,性能,画質ともに大型のものより劣るというのが常識だったが,技術革新により,今ではノート型PCサイズでも,従来の大型コンソール型装置と同等,またはそれ以上の性能を実現できるようになった。患者さんがどこにいても,災害現場や僻地などからも,高度な超音波診断情報を臨床家に提供できるようになった。この『患者がどこにいても』という意味をとって,このような超音波診断装置を「ユビキタス超音波」と呼んでいる。このユビキタス超音波は,明らかに超音波診断の活躍する世界を広げ,マーケットを広げつつあると言える。
ライブセルイメージング研究を支える計測技術
横河電機(株)ライフサイエンス事業部 創薬・バイオセンター長 御厨 健太 氏 DNAが解読された現在,遺伝子から発現したタンパク質の細胞内での機能計測が,サイエンスや,医薬品開発の現場で強く望まれている。細胞内で働く単分子まで計測できる超高感度のレーザ蛍光計測法や,さらに高速に3次元計測可能な共焦点計測法を紹介する。 |
C2 高速ワイヤレス通信と最新の計測技術
Mobile WiMAXの動向と最新の測定技術
アジレント・テクノロジー(株)電子計測本部 マーケティングセンター WBUマーケット・ディベロップメント・マネージャ 北野 元 氏 「いつでもどこでもブロードバンド接続」を実現する次世代高速無線データ通信網として期待され,日本においても商用サービスが目前に迫るモバイルWiMAXについて解説する。Agilent Technologies社はWiMAX Forumのメンバーとして,計測器ベンダーとしては最も早くからWiMAXの推進に携わり,物理層測定・プロトコルテストについて研究開発からコンフォーマンスまでを手がけてきた。移動体通信市場の観点からモバイルWiMAXの位置づけを再確認するとともに,WiMAX技術の基礎としてOFDMA(直交周波数分割マルチアクセス)の概要を解説するほか,機器ベンダーにとって必要となる基礎的な規格試験と,実際の開発現場で必要となる試験について,その手法とソリューションを概説する。
802.11n/MIMOの最新信号解析技術
日本テクトロニクス(株)営業統括本部 営業技術統括部 RTSA 営業推進部 AE課 課長 篠瀬 吉男 氏 IEEE 802.11nは,家庭内におけるストリーミングを主体としたマルチメディア伝送やホット・スポットでの高速データ・リンクなどの市場要求に応えるために,既存の802.11a/g無線LANの後継として,互換性,最低100Mbpsの高速性,3bps/Hzの高い周波数利用効率を実現する。一方で,伝送帯域及びOFDMサブキャリア数の倍増やMIMO(Multiple Input Multiple Output)技術による空間多重の導入など,評価/検証の面でも課題が増えるため,新しい測定方法を検討する必要もでてきた。ここでは,802.11nと802.11a/gとの違いに触れ,高いスループットを維持するための通信品質の評価手法,MIMO技術の基本となる各入出力アンテナ間の伝播特性,マルチパス・フェージングの解析手法を説明する。さらに,アンプの非線形動作から発生するデータ依存性の瞬時不要輻射の評価事例を紹介する。
UWB無線の動向と最新測定技術
アンリツ(株) コアテクノロジーR&Dセンター ワイヤレス計測技術開発部長 内野 政治 氏 UWB無線は,500MHz以上の広い帯域にわたりスペクトルを拡散することで,他の通信に悪影響を与えずに高速な無線通信を実現する技術である。占有帯域幅を極めて広帯域にしたため,電力密度が極めて低くなり,その結果,既存の狭帯域無線との共存が可能とされる。しかしながら,電力密度が極めて低いため,狭帯域無線用の測定技術では,パラメータの正確な計測が困難である。これに対処するため,国際電気通信連合無線通信部門(ITU-R)において,新しい測定手法が議論され,勧告化(SM.1754)されている。本講演では,ラジオメータ法,振幅確率分布などの新しい測定技術を紹介すると共に,準ミリ波帯を含むUWB無線の最新動向などを解説する。 |
C3 ものづくりを支えるインライン・オンマシン計測
金型内蔵半導体ゲージなどによる塑性加工プロセスの計測
首都大学東京システムデザイン学部 教授 楊 明 氏 生産システムの自動化や高度化に伴い,各加工工程において高い加工精度が要求される。塑性加工においても,廉価で大量生産のメリットを保ちながらも加工精度の向上が求められている。そのためには,今まで無視されてきた影響因子も正確に把握する必要があり,新しいセンサやセンシング手法の導入により,素材の変形状態や金型との接触状態をモニタリングすることが大変重要である。金型内における素材の変形状態や素材と金型との接触状態などを計測評価する技術として,金型内蔵半導体センサやAEセンサによるセンシング技術について紹介する。大きさ数ミリメートル程度の半導体チップの上に複数のひずみゲージ・ユニットを作製し,金型に埋め込むことにより,塑性加工時に金型が受ける応力分布をリアルタイムに測定し,素材の変形状態をモニタリングする。また,AEセンサを金型に配置することにより,加工中における素材と金型との接触状態をモニタリングする。
成形・金型工場におけるインライン計測の実際と効果
山形カシオ(株)取締役 部品事業部長 鈴木 康平 氏 海外生産が加速している中,国内のものづくりにおいては,品質要求とコスト要求が非常に厳しくなっている。そのため出来上がったものを検査するのではなく,生産工程内で要求品質に合格しているかどうかをその場で計測する事が求められている。プラスチックの成形工程での成形機による計測,レーザーによる計測,音響による計測等,インライン計測の実際とその効果について解説する。
超精密レンズ金型加工機のオンマシン計測
ファインテック(株)精密技術開発部 主任技師 工学博士(東京大学) 劉 慶 氏 非球面レンズ製造用の金型曲面の寸法精度は0.1ミクロンである。この精度を実現するにはどうしても加工誤差を補正する追加工が必要である。これまで金型駒を取り出し,外部のレンズ測定器で別途測定して,その後に再度の追加工をしていたものを,駒を取り外すことなく加工機内で誤差測定を行い,補正加工できる方式を確立した。したがって本機には,加工機駆動のNC機能だけでなく,新たに開発した測定機能と誤差解析機能と補正データ取得機能のためのソフトを内臓したパソコンを装備している。従来機を使ったレンズ金型加工では,駒のサブミクロンの精密な取り付け再セットは困難を極めていたが,内部に測定機能を持つこの加工機の登場により,再セットの手間が省けて金型製作時間が短縮されるだけでなく,高価な測定器を購入する必要もなくなり,製造設備の大幅なコスト削減が可能となった。 |
※講演内容、講演者などは都合により予告なく変更する場合があります。予めご了承ください。