「センス・オブ・ワンダー ナイト 2019(SOWN 2019)」は、"見た瞬間、コンセプトを聞いた瞬間に、誰もがはっと、自分の世界が何か変わるような感覚"=「センス・オブ・ワンダー」を引き起こすようなゲームのアイデアを発掘し、ゲーム開発者に東京ゲームショウ会場でプレゼンテーションと展示の機会を提供する企画として、今年で12回目の開催を迎えます。
2018年はインディーゲームコーナー出展者として採択された86団体・個人の中からSOWNの選考を行いました。その結果、4ヵ国・地域、8組のファイナリストがプレゼンテーションしました。国別の内訳は日本から4作品、オーストラリアから2組、ドイツとカナダからそれぞれ1組が登壇しました。会場には437人が来場。参加者は独創的なゲームやユニークなプレゼンに対してスマイルハンマーで応答し、インタラクティブな盛り上がりを見せました。
最後に"Grand Audience Award" "Best Technological Game Award" "Best Arts Award" "Best Experimental Game Award" "Best Game Design Award" "Best Presentation Award"が表彰され、盛況のうちに終了しました。イベント終了後には<インターナショナル・パーティー+インディー・ナイト>で交流を楽しみました。
SOWNにエントリーするには、最初にインディーゲームコーナー「選考ブース」に応募する必要があります。選考委員会メンバーによる選考が行われ、合格者に「選考ブース」(無料)に出展する資格が与えられます。再び選考委員会にて、合格者の中からSOWNに登壇できるファイナリストを選定します。
SOWN 2019では、初めて各受賞者に対して、賞金を授与します。
・Grand Audience Award : 3,000 USドル
・他の各Award:それぞれ500 USドル
● 実験的で、創造的な、ゲームデザインやアイデアを含んだゲームを紹介すること
● ゲームにおける「センス・オブ・ワンダー」の重要性を紹介し、ゲーム産業の活性化を図ること
● 実験的なゲームを開発している人たちに、将来へのチャンスの場を提供すること
● ゲームデザインに新しい領域を作り出していくこと
発表を期待されているのは、プロトタイプのデモや、実験的な要素を持った発売済もしくは発売予定のゲーム、変なことを思いついた学生が開発したゲームといったものです。
プロやアマチュアといった区別もまったくありません。
小さなベンチャー企業のゲームや、一人で開発しているような同人ゲームの応募も歓迎します。
もし、「センス・オブ・ワンダー」を引き起こせるようなゲームを発表したいと思われるなら、エントリー方法をご確認のうえ、ご応募下さい。
重 要
「センス・オブ・ワンダー ナイト」は、Game Developers Conferenceで、2001年に始まった「Experimental Gameplay Workshop」から、多くのインスピレーションを受けています。このワークショップを成功させてきた多くの関係者ならびに友人達に、感謝の意を表します
SOWNでは以下の5つの項目の
いずれかにあてはまるゲームのエントリーを募集します!
1
これまで見たことないような新しいゲーム体験を形作っているゲーム
自然言語処理、物理演算、画像認識、ジェスチャーコントロールなど、これまで利用されてこなかった技術をうまくゲームに応用した新しい種類の体験を提供するゲーム
2
ゲームという常識を揺さぶってしまうようなゲーム
ゲームの体験を通じて、プレイ後には、世界がちょっと変わって見えてしまうようなゲームそのものの新しい表現方法を模索しているようなゲーム
3
創発的な要素を持っているようなゲーム
AIの相互作用や、ツール的な要素や、ソーシャル性といった要素を持たせることによってユーザーの活動の自体をゲームが巻き込んでしまうようなゲーム
4
多くの人が今すぐプレイしたいという感銘を与えられるゲーム
新しい体験を誰もが自分自身も体験したいと考え、そのために手元にとどめておきたいと思わず感じさせてしまうようなゲーム
5
とにかくなんだか訳が分からないけれど、すごいもの
とにかく観た瞬間に「これはスゴイ・・・」と感銘を与えられるゲーム
SOWNが対象としないゲーム
1
ゲームそのものに必ずしも関係ない要素が中心となっているもの
これまでになかったバックグラウンドの設定やシチュエーション、キャラクターデザイン、グラフィック、ストーリー、オーディオといったゲームを構成する一要素が驚きの中心である場合
2
すでに存在しているジャンルやそれを単に混ぜたりしたことで生み出された新ジャンル
ただし、それにも関わらず、本当に新しいゲーム体験を作り出している場合は除きます
3
特定の客層だけをターゲットにしていることが新しい理由である場合
女性のためだけのゲームや、老人向けといったもの。ただし、それでも多くの人が感銘を受けるようなものの場合は除きます
4
ゲームプレイに影響を与えない、純技術的イノベーション、実験的ビジネスモデル、流通のメカニズム
それらを完全に排除するものではありませんが、ゲーム体験に直接かつ明快に変えることが明らかになっている必要があります
審査員
ジャーナリスト(ゲーム・IT)
Tokyo VR Startups取締役
新 清士 氏
VRゲームの開発会社のよむネコ代表。デジタルハリウッド大学大学院准教授を務める。
国際ゲーム開発者協会日本(IGDA日本)の設立者・名誉理事。現在はVR制作者コミュニティの運営に関わるなど、VRを中心に活動を続けている。
5月に『VRビジネスの衝撃 「仮想世界」が巨大マネーを生む』(NHK出版新書)を出版。
Microsoft, Minecraft
Sr Producer
Juan Gril 氏
Jojuゲームの創設者兼スタジオマネージャーとして、カジュアルゲーム開発に18年以上の経験を持ち、アタリ社、MTVネットワーク、ディズニーなどグローバル企業を顧客に持っている。
Gril氏はGDCで開催されるスマートフォン&タブレット・ゲーム・サミットのアドバイザーを務め、IndiecadeにおいてIndieXchange programの議長している。
東北学院大学
准教授
小林 信重 氏
国際ゲーム開発者協会日本(IGDA日本)同人・インディーゲーム部会(SIG-INDIE)正世話人。
日本のゲーム自主制作とゲーム産業の関係の課題と解決策を社会科学的に分析した論文『ゲーム産業成長の鍵としての自主制作文化』(全文がオンライン公開中)により、東京工業大学より博士(学術)取得。2019年夏に編著『デジタルゲーム研究入門』(ミネルヴァ書房)が刊行の予定。
専門はメディア研究、文化社会学。
神奈川電子技術研究所 [同人サークル]
サークル代表、ゲーム企画、プログラム
北山 功 氏
2002年に神奈川電子技術研究所を立ち上げる。
2010年にSOWNで『僕は森世界の神になる』をプレゼンして以来、2012年からSOWNの選考委員のメンバー。
作品は『QUALIA』『ワタシハジカンヲトメル』『AGARTHA』など20作品以上に及ぶ。
現在も人工生命、郡知能、セルオートマトンなどの技術を応用したゲームを創作中。
Business Developer
BadLand Publishing
Ramon Nafria 氏
Naeval氏は1992年、12歳でゲームを遊びはじた時に自分を表現するための最高のメディアだと気付いた。
1999年からOnez, Ociojoven, Anaitgames, Eurogamer, Videoshock and Vandalなどのスペインのメディアに寄稿し、2003年からNerlaska, Gameloft, Digital Legends, Abylight, U Play, Blit Software and A Crowd of Monstersなどのゲームを制作してきた。
複数の大学でゲームに関する講義を行っているほか、ゲーム開発協会のメンバーとしても活躍している。
ソニー・インタラクティブエンタテインメント ジャパンアジア
ジャパンマーケットビジネスプランニング部 部長
多田 浩二 氏
1994年株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント入社。 ディレクターとして複数のPlayStation®タイトルを制作。その後モーションキャプチャースタジオ、サウンドチームのマネジメントに従事し、2000年よりプロデューサーとして複数のタイトル制作に携わる。
2013年よりソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジアにてディベロッパーリレーション業務を担当。現在はPlayStation®VRのプロジェクト推進を担当。
NPO法人オキュフェス
高橋建滋 氏
1998年(株)コーエー入社。「真・三國無双1~4」などに携わる。2008年に(株)クリーチャーズに転職し「ポケパーク」のディレクターなどを携わる。
2013年にOculusRift DK1をキックスターターで入手し、VRソフト開発とVRソフトの発表会OfuFes(現Japan VR Fest)をスタート。 2014年にVR専業として独立。同年OcuFesをNPO法人化。
以後日本のVR普及と世界のVR開発者のために精力的に活動中。